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これには、俺も背後の女性たちも呆然。
え、木戸の知り合い?もしかして、狼・・・女?
「あ、あの、先輩~・・・」
「ごめんごめん。幼馴染みなのよ~。やだわぁ、こんなところで会うなんて。」
「え、俺、知らね・・・」
木戸は知らないと言いかけたらしいが、「珠美先輩」と呼ばれた女性がさらに頬をつねって黙らせる。
「ごめんなさいね、一緒に飲む約束だったけど、こいつに用事があったの思い出しちゃって。また!また今度!」
そう言いながら、背後の女性たちをぐいぐい店外へ押し出す。
ああ・・・客が減る。
追い出された後輩らしき女性たちは、口々に「えー、そんなぁ」とか「悩みごと聞いてほしかったのにぃ」とか粘っていたが、「珠美先輩」がしきりに謝罪するので仕方なく帰っていった。
その一部始終は、暖簾の隙間からこちらにも見えた。
「あの、木戸さん、お知り合いですか。」
「全然!今日が初対面だよ。乱暴だよな、あいつ。」
待て。
だっておまえの方も何か言いかけて・・・
「獣くさい。」
はい?
カウンターの奥の席で、ミハイさんがぼそりと言った。
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