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「あ、イグウィルお帰り、おかわり!」
「あーーー! またアウトかよ!? あ、あのちょっと…」
「待ったは無しです♪ はい、これで私が5連勝確定ねぇ」
「…………う、ううん……」
相変わらず僕の部屋では友人達によるフリーダムな空間が広がっていた。変わ
ったのは唯一気絶していたファーザス君が復活していたくらいか。目はまだう
つろだったけれど、辛うじて意識はあるからとりあえずは大丈夫だろう。
「お帰り……じゃないよ。さっきまで漂っていた重苦しい雰囲気を返せ! 僕
の部屋は秘密の集会所じゃないっての」
「えーーー?」
「えーーじゃないっ、寝てないでそこから起きなさい。 あっ、その初代国王
誌は枕にしちゃいけません、ちゃんと戻しなさい!」
「あー、わかったよぉ。実際枕に使ってみたけどなんか頭がこんがらがるし、
きっとこの本が難しすぎるせいね?」
ナナの言葉に僕は頭を抱えたくなった。その本って金銭価値は無くたって、文
化遺産ものの貴重品だぞ。
「眠たくなったら客間に置いてあるベットで休みなさい。 まったく、こっち
は我慢大会よりタチの悪い謁見がようやく終わった所なのに、その余韻を引っ
張る暇すらないじゃないか?」
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