第2章:竜の王子と壊れた天使

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「でも、レイヴンなら謁見を終えたら城を出てるぞ?警戒してとりあえず諦め たってことはないのかい?」 「呑気すぎるわよアンタ!あの悪魔はああ見えて残虐だって言っていたでしょ? 私たちがここに居ると気がついたら、きっと念入りに準備して、私たちが抵抗す る間もなく入り口から侵入して……」 「ああ、その心配はいりませんよ!」 「でたあっ!」 入り口から声が響いた瞬間、友人全員飛び上がり、再度こたつに潜り込んでい た。もうあちこち壊れているんじゃないかなこのこたつ。あっ、今度はファー ザス君だけ壁にめり込んだまま逃げ遅れている。 えっ僕は? いつもの聞き慣れた声を悪魔と間違える訳がないだろう。 「おやおや、どうやらみんなを驚かせてしまったようですが、謝るべきでしょ うかね、イグウィル君?」 「大丈夫ですよ。それよりお疲れ様です先生、あの奴隷の女の子への対処とか は落ち着いたのですか?」 「ええあの子ならばとりあえず大丈夫ですよ。かなり疲れていたようなので今 は奴隷の鎖を取り外してベッドで休ませています」 「良かった……」 僕の先生の会話からこそっとこたつから顔を出す友人達。目の前に居るのが先 生とわかると安堵の息をつくと再度定位置へと戻っていった、ただ、こたつの     
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