7人が本棚に入れています
本棚に追加
/466ページ
「でも、レイヴンなら謁見を終えたら城を出てるぞ?警戒してとりあえず諦め
たってことはないのかい?」
「呑気すぎるわよアンタ!あの悪魔はああ見えて残虐だって言っていたでしょ?
私たちがここに居ると気がついたら、きっと念入りに準備して、私たちが抵抗す
る間もなく入り口から侵入して……」
「ああ、その心配はいりませんよ!」
「でたあっ!」
入り口から声が響いた瞬間、友人全員飛び上がり、再度こたつに潜り込んでい
た。もうあちこち壊れているんじゃないかなこのこたつ。あっ、今度はファー
ザス君だけ壁にめり込んだまま逃げ遅れている。
えっ僕は? いつもの聞き慣れた声を悪魔と間違える訳がないだろう。
「おやおや、どうやらみんなを驚かせてしまったようですが、謝るべきでしょ
うかね、イグウィル君?」
「大丈夫ですよ。それよりお疲れ様です先生、あの奴隷の女の子への対処とか
は落ち着いたのですか?」
「ええあの子ならばとりあえず大丈夫ですよ。かなり疲れていたようなので今
は奴隷の鎖を取り外してベッドで休ませています」
「良かった……」
僕の先生の会話からこそっとこたつから顔を出す友人達。目の前に居るのが先
生とわかると安堵の息をつくと再度定位置へと戻っていった、ただ、こたつの
最初のコメントを投稿しよう!