第2章:竜の王子と壊れた天使

10/31

7人が本棚に入れています
本棚に追加
/466ページ
 一通り遊び(散らかし)終えたあと、あの悪魔には注意するよう言い残し て、ナナ達一行は去って行った。去り際に、ナナが小声で「ショタイグウィル 写真集……キタコレ! 増やして売るかワタシのコレクションのどっちがいい かしら」ってつぶやいていたが、聞かなかったことにしよう。  二人残されたところで、僕は保温瓶にいれたお湯から二人分のお茶を入れて カップへと注ぎ込んだ。王族専用エリアでは常駐出来るスタッフの数が限られ るので、近くにスタッフが居ないときは、自分の事は自分でやるのが原則だ。 信頼できる専属の召使いが居たらいいのだけれどね。 「さてと、僕の部屋にナナ達が乱入していたところから、聞きたいことが色々 ありますがどれから答えてくれますか、先生?」 「イグウィル君? ああ、あの写真集のことならちゃんと王国の肖像用という ことで許可が出ていますよ。いずれ製本問屋に卸される見通しで……」 「ほう、今度の先生の部屋の整頓のときに、僕の親衛隊からお手伝いはいらな いようで?」 「ごめんごめん、冗談ですよ。ではここで問題を一つ、イグウィル君の聞きた いことは次の三択もうちどれでしょう? ①:あの悪魔の目的を知りたい、     
/466ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加