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序章:この世界について・第1章:竜の王子と悪魔の笑劇
僕らの住む世界では、幾つもの世界が繋がり竜と獣が知と文化を持つヒトとな
った。
そんな世界の理を表しているものはなにか、この問いに、大半のヒトが
「トーラス100年の旅」と答えるだろう。この世界に生きるヒトなら誰でも
知っている、古代の世界を旅した賢者の自伝だ。その一節にはこのように書か
れている。
もし僕らの世界を知りたいのなら、他世界への門をくぐりぬけ
世界のすべてを渡るといい。
ここでは長い時間を経て星の数の世界が生まれてきた。
そして長い時間を経て星の数の種族が生まれてきた。
やがて世界は泡のように繋がり、種族は手と手を取り合い繋がってゆく。
幾多の種族が出会いを求め文化を求め、争いの後にヒトと呼ばれる種族の中に
溶け込んだ。
そして天使がヒトを祝福し、悪魔がヒトを呪い尽くす。
空駆ける竜よ地を舞う獣よ。幾多もある世界を渡れ、
技術を求めよ、魔法を求めよ。その旅には終わりなど、ない。
(トーラス100年の旅 第1章より)
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