舞踏会編

1/12
25人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ

舞踏会編

 ここはとある場所とある国の、皇王子が主催する年に一度の舞踏会会場であります。  この国のしきたりでは、王位継承者である王子が主催する年に一度の舞踏会で、王子が見初めた女性を妃として迎えることになっていました。  その為、王子が十八歳を迎えて開催された、今回の祝賀パーティを兼ねた舞踏会には、国内外から大挙して参加者が押しかけ、盛大な催しとなっています。  先王亡き今、王子は妃を(めと)り国を()べなければなりません。その大事な国家主催、大舞踏会の幕が今、摂政(せっしょう)グルベンキアン候の手によって切って落とされようとしています。  ところが、静まりかえる会場の大舞台に向け、異を唱える影がありました。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!