スポーツドリンクと深夜の長電話

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伊勢谷との電話を終えて、菫はぱたりとベッドに横たわった。 一喜一憂。 その言葉がピッタリ。 たった一言で胸が高鳴るし、たった一言で心臓がぎゅっと潰されたような気分になる。 寝よう……午前1時前。 今日は一日中、日の当たる外で大会に参加していたのだ。 さすがに体も疲弊している。 リモコンを使って部屋の灯りを小さくして、エアコンにおやすみのタイマーをかけた時、 [すーちゃん、まだ起きてる?] 成海から1件メッセージを受信した。 ……どうしてこの男はいつもこうなのだろう。 自分が穏やかな気持ちで眠れない時、不安定な夜に必ず連絡を寄こす。 甘えたらダメなのに、本当はちっとも強くない自分はメッセージに返信をしてしまう。 [起きてる。] 返信をしたらどうなるか分かっているのに。
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