SECRETｰｼｰｸﾚｯﾄｰ 第二幕

予告状

この時期の朝、月詠は屋敷の暖房を調節するため早朝から身支度をしていつものように仕事を始めた。

暖房を入れた後は、朝食の準備を始める。
材料を切り分けた後、主人のために新聞を取りにコートを羽織り、外へと向かう。

門の前まで来るとその横に設置してあるポストを開けた。

新聞を取り出した時、思わず月詠は首を傾げた。
ポストからヒラリと落ちた一通の便箋。
直接投函されたのであろうか、切手も割り印もない。

裏にはただ、情報屋　龍　様
としか書かれていない。真っ白な謎の便箋。

なぜ、彼がここにいることを知っているのか。月詠は、訝しげにその便箋をみつめた。

しばらくの間、佇んでいたが、寒さに体が冷え込み始め、急いで屋敷の中へと駆け戻った。