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ビクッ、と体を揺らし、芽衣は目を覚ました。 心臓がバクバクと暴れている。自分がどこにいるのか、一瞬だけ分からなくなった。 「――芽以」 唐突に身体を起こすと、こちらを覗き込んでいた凪が接触ギリギリのところで「おっと」と身を引いた。 シートにしがみついたまま、辺りを見回す。 無人のプラネタリウムドーム。 見慣れた光景に、ホッと息を吐いた。 「どうした?怖い夢でも見た?」 そろそろとシートに身を沈め、プラネタリウムドームの天井を見上げる。 「……ううん。学校の屋上からジャンプしただけ」 「それは……なかなかだね」 凪は深刻そうな表情で言った。 「無事でよかった」 彼は作業着姿だった。ポケットには会社の名前が刺しゅうされている。 ――そっか。 カフェを閉めてから、プラネタリウム会場で凪の仕事が終わるのを待っているうちに、眠くなって……。
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