花岡芽以さま

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花岡芽以さま

誰かに手紙を書くなんて、ほんと何年ぶりだろう。 小学生の頃、サンタクロースに土星の輪のかけらをお願いして以来かもしれない。 書きはじめでさっそく気づいたんだけど、一方的に自分の思いを伝えるのってマジで難しいな。 反応が見えないからどうしていいか分からない。 ふだん何気なく交わす会話も、相手の顔を見てるから成り立つんだなって実感したよ。 そうは言っても、逆に手紙だからこそ書けることもあるわけで。 だからここは開き直って、出来るだけ本音で語ろうと思ってます。 まあ、照れ屋な俺と、意地っ張りな芽以だから、こういう機会でもなければなかなか伝えられないこともあるだろうし、いいかもね。 ちなみに言っておくと、残念ながらサンタクロースから土星のかけらはもらえませんでした。 わくわくしながら開けたプレゼントの中身は、ヨットの刺繍が入ったヘンなセーターだったよ。 あれは泣いたね。
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