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「今度新聞屋にきいてみようや。あの"切り裂き"の手配書は、まだ載ってますかって」
口々に罵る声が聞こえる中、満足した青年は悠々と賞金をポケットにねじ込んで、それからふと思い立ったように、それをまた引っ張り出してカウンターに戻した。
「あいつが銃を抜いたのが悪いんだけど……」
「構わん。持っていけ。ここの床はどうせ、ならず者の血だらけだ」
「死体はどうする。葬儀屋だって仕事だぜ」
ここはロクデナシの町である。毎日どこかでこんな喧嘩があるし、迂闊に森に入って魔獣にやられる例もある。食うに困ったらこの町で葬儀屋になればいいのだそうだ。ここはそういう町だった。死体の扱いも雑である。いちいちこんな旅人の縁者を探したりはしなかった。業者に頼んで墓地に葬ってもらうのが一番だ。
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