プロローグ

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唯一夢の中の別人の俺と共通しているのが名前と性別だった。 現実の俺は西都さくや。 夢の中の俺もサクヤだった。 夢は眠っている時はもちろん、起きている時にも脳裏に映る。 何気ない、日常のひとこまがまるでたった今目の前で起こっているかのように映るので混乱する事もあった。 幼い頃は、自分のみならず周りをも混乱させて随分変人扱いされた。 けれど成長すると共にいつしか夢を見ることにも慣れ、癖のようなものだと思って割り切っていたら混乱する事もなくなってきていた …………はずだった。 あの夢を見るまでは…………
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