第1章 エイト

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このくそイケメンな馬鹿は何言ってるんだ?!?! 第一、そんな全身真っ黒ボーイに天使って言われたって!! 羽、羽だって天使の輪だってないのにどうやって天使だって信じればいいんだ? 天の使いで天使だから迎えに来てくれたのは、いいとしてだ、 まだあたしは死んでないぞ!!!!!! 「あの、……」 「なに? あ、僕? 僕はエイト。よろしくね。まあ、8番目って意味なんだけどね」 「本当にあなた、天使?」 「そうだよ。……お? ようやく信じる気になった?」 信じる気になった? じゃない。 話を進めないと埒が明かないからだ。 「あなたが天使だとしたら、あたしは何を根拠にあなたを天使だと信じればいいの?」 「と、言いますと?」 「だって、天使なのに全身真っ黒だし、天使の輪だって、ないし、羽だって生えてないのよ?」 あたしがそう言うと、待ってました! と言わんばかりに自称 天使のくそイケメンな馬鹿はニヤリと笑った。あ、そうそう。エイトって名前があるんだっけ? 何が8番目なんだか。馬鹿ランキング下から8番目か? それなら納得いくけど、そうしたらこいつよりもっと馬鹿がいるってことになるね?? 「美羽ちゃん。君っ
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