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て意外とメルヘンガールだねえ?」
「……?! どういう意味よ」
「天使の輪っかや、羽。天使は白くてフワフワしている」
「そ、それが?」
「そんなの先入観にすぎない。現代天使はもっと、イマドキだよ」
「え?」
「だって、」エイトは続ける。
あたしは、ただ目を丸くすることしか出来ない。
「羽なくても飛べるんだよ?? いらないでしょ、羽。邪魔じゃん? 白いフワフワ。確かに神様が定めた制服、あるっちゃあるけど、うーん。ダサいよね、」
ケラケラと彼は笑った。
あたしは、どう頑張っても彼の話について行くことが出来なかった。天使も人間も見た目が変わらないだなんて、なんだか面白くない。もう1度、頭の先からつま先まで彼をまじまじと眺めてみる。申し分ない、イケメンだ。
「なに? 」
「いや」
その時、彼の胸に光るバッジが目に留まった。弁護士バッジみたいなそれには、天使の羽が描かれていた。(身体は悪いけど、目はいいんだ!!!)ははん、あれが天使の証的なものか。
「そうだ。天使だと証明できるとっておきのがあった」
「?」
「僕は普通の人には見えないんだ。僕を見ることが出来るのは、神様が"死んだ認定"した人だけ」
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