2881人が本棚に入れています
本棚に追加
ミウはソラから下りると、アルたちを順番に撫でていく。
「キューン!」「ピピ、ピピ。」「くるるる!」
みんな気持ち良さそうに鳴いていた。
そうして、あいさつも済んだところでミーナは改めて質問することにした。
「ミウちゃんは一人だけなの? お父さんやお母さんは?」
「パパとお姉ちゃんどこかに消えちゃった。今はカイとソラだけ・・・・・・。」
ミウは質問に答えると、少し暗い表情をしていた。
「そうかぁ、一人じゃ危ないし取り敢えずお兄ちゃんのところに行ってどうするか聞いてみようかな。」
「お兄ちゃん?」
ミーナの言葉にミウが聞き返してきたため、ミーナは簡単に自分達のことを説明していた。
ミーナは今、兄と姉、獣人の三人のお姉さんたちと旅をしている途中なのだという。
取り敢えず、その兄の元に向かうミウたち。
湖の近くにテントが張ってあり、そこでは昼食の準備をしている人たちが見えてきた。
「ミーナ戻ってきたのね。もうすぐお昼になるわ、手を洗ってきなさい。あれ? お友達も一緒なの?」
ミーナに話し掛けてきたのは、ミーナの姉のエリスという十五歳のお姉さんだった。
「うん、ミウちゃんって言うんだけど、パパとはぐれちゃったんだって。一人じゃ危ないから来てもらったんだ。」
最初のコメントを投稿しよう!