最悪な日

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それは彼によって止められることになった。 「ま、待って下さい!あの.....お、お金ならちゃんと払います!本当に俺...困ってて...貴方を助けるってより俺の方が助けて貰いたいっていうか...」 1人じゃ暮して行けそうになくて... ジェジュンの腕を掴んで必死に言う彼は徐々に声のボリュームを落として何とも弱々しく言うからジェジュンもどうしたものかと悩んだが、どうにも彼の純粋そうな瞳に見つめられては断ることなんてできなかった。 しかし、ジェジュンも若い時から苦労している身。こんな若い子からお給料をもらうなんてとてもできやしないのだ 「君、名前は?」 「.....チョン・ユノです。」 「ユノか.....分かった。俺なんかでよかったらよろしくお願いします。」 「え、じゃあー、」 「その代わり!給料はいらないから。ユノの家に住まわせて貰って、寝床も何もかもお世話になるのは俺なんだから。それが給料だよ。」 「で、でも...」 「でもじゃない!これは俺が譲れないの。ユノまだ学生だよね?」 「はい...大学1年です。」 「ってことは19歳か...そんな若い子から給料なんて貰えないよ。お金のことなら心配しなくても空いた時間で就活するし、とりあえずは近場でアルバイトでも探そうかと思ってるから。」 「は、はぁ...」 1歩も譲らないぞというジェジュンの硬い意志にユノはただただ頷くしかできなかったが、まぁー、でも、彼らしいな...とユノは小さく笑ったのだった。
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