最悪な日

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「ここしか居場所がないんだ...」 そう言ってしまって、ジェジュンはハッとした。初対面の、しかも歳下であろう彼にこんな返し重すぎただろうか...。しまったっと思ったと同時になんとか表情だけでも明るくと思ったジェジュンは笑ってみせたが、数日間の疲れもあってかその笑も力なく弱々しいものになってしまった。 「...何かあったか聞いても大丈夫ですか?」 「...あぁ、えっと、...うん、いいよ。」 少し遠慮がちに聞く彼に、ジェジュンはどうしたものかと思ったが、どうせ言ったところで減るものではないし。時間潰しにもなるだろう...それに、何よりこんな不幸話誰かに話さずに辛いと1人抱えるよりも誰かに話して笑い話の一つにでもなればいい...と彼に今日に至るまでの話をする事にした。 「と、言うわけなんだ...」 「そう、だったんですね...」 話終えると、やはり相当な衝撃だったのか彼は俯いてしまった。そんな彼にジェジュンは慌てて彼の方を向いて 「何かごめんね?初めてあった子にこんな話してさ...まぁー、でも、うん。生きてたらどうにかなるよ。それにさ、こんなに悪い事が続いたんだからきっとこれからはいい事しか起きないんだって思うんだよね!」 できる限り明るく笑いながらそう言った。こんな俺の話で彼がこんなに落ち込んで暗くなるなんてそんな話馬鹿らしいじゃないか、と。 必死にそう言うジェジュンの言葉の途中、彼は一瞬、不思議そうな表情をしたが、当のジェジュンはそれに気づいてはいなかったようだ。
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