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そう言われて、ハイデル騎士団のセラム・ディ・コリオとパリス・ボルドウィンが、ミナたちが乗る予定の大型客車の馭者台に上がった。
ほかのハイデル騎士団の団員と、祭王親衛隊の面々もほとんどが騎乗する。
「遅れてくるかな?」
ミナが言った瞬間、玄関扉が開いて、ルークが出てきた。
「遅くなってごめん!」
そう言って、アークの前に立つ。
「あとはユラ-カグナに任せたから、よろしくね。行ってくるよ」
アークは頷いて、分かったわ、と言った。
「行ってらっしゃい!」
「うん」
そう言って、馬車に乗り込む。
ミナとカィンは、ルークのあとにやってきたシィンとユラ-カグナに挨拶して馬車に乗り、そのすぐ後にハイデル騎士団の少女騎士イルマ・リ・シェリュヌが、続いてデュッカが乗り込んだ。
「よろしく頼む」
ユラ-カグナが、スーとムトと祭王親衛隊のハウント・ハントを見て言った。
「承知した」
ムトがそう返して、3人も騎乗する。
馬車の前の騎士たちが馬を歩かせ、続いて客車が動き出す。
一行が王城の門を出て行くと、テオが言った。
「それで、なんで遅れたんだい」
「これから説明する。アークの執務室に来てくれ」
そう言って、ユラ-カグナは王城のなかに入った。
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