幸せドーナツ

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いつの間に眠っていたのだろう。 目覚めると、ベッドの足元に人影がぼんやり。 え? 泥棒?それとも幽霊!? 怖くて目をぎゅっと瞑る。 直視できない。 顔半分をゆっくりと掛布団に潜り込ませた。 ……でも、何だか様子がおかしい。 普通、泥棒や幽霊がベッドの片隅に座ったりする? ……しない、よ……ね? じっと様子を窺った。 ぼそぼそと静かな声が聞こえる。 その声が、田野倉さんだと漸く気付いた。 合鍵使って入ったんだ、きっと。 わざと眠ったふりして、そのまま彼の言葉を盗み聞いた。
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