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漸く泣き止んだ私。
結局一時間近く泣き続け、喉はからから。
腫れぼったい瞼が恥ずかしく、彼の方もろくに見ることが出来ない。
彼の肩に顔を埋めながら、しゃくりあげる。
ひくひくと喉がくっつき、私の胸にはまだ出し切れていない水分が溜まっているようだった。
「黙ってて悪かった……。もしかして部長から聞いたのか?」
え?部長?何で部長?
佐々さんから何か聞いたと勘違いしていたんじゃないの?
それとも、私が知らないだけで……。
二人は既に公認の仲なのか。
頭の中でぐるぐると言葉が回る。
鼻をぐすぐすといわせながら恐る恐る彼の顔を見た。
ふっと笑う彼。
「随分泣いたな。酷い顔だぞ?」
一体誰が原因よ!
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