幸せドーナツ

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突っ込みたいのを飲み込む。 酷い顔なのは確かに事実だから、仕方がない。 まだ喉の奥がひくひくという。 泣き過ぎて頭がぼうっとする。 ふうっと大きく息を吐くと彼はぱっと表情を変えて真剣な眼差しになった。 ……ああ、とうとう言われるんだ。 私の中にも覚悟が生じた。 「俺、お前の企画したスイーツどれも好きだった。生き生きしながら新しい企画を考えてるお前見てたら……中々言い出せなくって、さ」 前置きなんて要らない。 結局、私の事捨てちゃうんでしょ? それなら今更良い人ぶらないで、第一印象と同じように最悪な人のままさっさと別れたいって言っちゃえば? 唇を尖らせて不貞腐れながら横を向く。 私きっと今、顔も心も醜いんだろうな……。
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