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何とか時間を掛けながら、言葉を絞り出す。
「だって……最近ずっと、二人で何かこそこそしてたし。田野倉さん、急に冷たくなったし……だから、私……すごく不安で……」
はぁぁっと深いため息を吐くと田野倉さんは少し口を尖らせながら言った。
「俺、そんなに信用無いか?やっぱ止めようか?プロポーズ。早まったか?俺」
「やだっ。大好きだもんっ。私……別れたくない」
彼の首にしがみつく。
「……だろ?だったら、ちゃんと……答え聞かせて」
彼の声が甘く囁く。
「嬉しい、大好き……。結婚、私も田野倉さんとしたい」
彼が大きく安堵の吐息を吐いた。
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