勇者様、是非是非私めを仲間にしてください！

魔人ムウワ

　諸君、私だ。元ヤオ・ウィック。もう元の説明についてはしなくてもいいだろう。なので省く。
　今回も私は新たなものとなった。今回はずばり、少しぶっ飛んでみて『魔人』になった。今回の私は『魔人ムウワ』だ。え？ ネーミングセンス無さすぎ馬鹿じゃねぇの？ そんなこと、言わないの。
　さてさて今回は勇者一行の元へはあまり長居はしない。ずっと勇者に張り付いていても面白くないだろう？ いや私は面白いのだが、そればかりだと語っていて語りが飽いてしまうような気がしてだな。少し変えようと思う。
　今回の目的は二つ。まぁ、一つ達成したならば再び私は存在を変えるのでまあ、一つ。魔人になったワケ。

　そう、それはズバリ、魔王城に行き、カナリア姫の安否を確認することだ。

　決して姫を救うことではないということを頭に入れておいていただきたい。私はあくまでも、安否の確認だ。まあ、無事でなかったとしてもそれを勇者に報告することはない。いや、してもいいのだが場合によっては勇者が闇落ちなんかしてトンデモ展開になりそうなので言わないでおく。まあ、無事でいてくれ、カナリア姫。
　ちなみに魔王城の場所はこの私、既に把握している。フフン、まあ当たり前だがな。
　なので私は、勇者を見れないこと残念に思いながらも魔王城に向かうのだ。
　まあついて行ったとしてもレガンが抜けたことにより一人の空きができてしまうため、仲間にしてくださいとは言えないから、まあ丁度いいのだがな。

　ということで私は今目の前にいる勇者一行を涙ぐみながら見収める。そして私は、涙を拭きながら勇者一行から離れて、魔王城へ向かうことにした。勇者、頑張れよぉ！