キース・ヴァレンタイン

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 諸君、私だ。元魔人ムウワ。今度は『キース・ヴァレンタイン』という名のハーピィになってみたぞ。ハーピィだ。ちょっとグラマラスボディに設定してしまったよ。フフッ。人外を連続してしまったよ。  フフン、今回の目的は至って簡単、先程の魔王のとこへ行くよりも目的自体は簡単、ただ成功させるのが難しい。そう、奴だ、レガン・ビスフォードを探すのだ。  リューシャによると別に宝石になった訳では無い、テレポったというわけだ。つまりこの地のどこかにいるということ。……別世界に転生なんて、まっさかー。有り得ないから、そんなの、ウンウン。  ということでこの地のどこかにいる前提で私はハーピィになり空からバサバサと羽を羽ばたかせながら探すというわけだ。フフン、完璧な作戦。よく目を凝らせばいいだけ、それが面倒なだけ。  さあ探すぞ、そしてレガンの無事を確認し終えて私はそのまま特急で勇者の元へ向かわなければならないからな。  魔王城で無駄に苦戦した分、ここで巻き返さねばならない。というわけだ。  おいレガン・ビスフォード。お国に選ばれてんだろ、早急に出てこいよ!  というと恐らく長い長い飛行になるのだろうなぁ、なんて思ってはいけない。これは決してフラグではないのだから。いいか、絶対に言うな思うな感じるな。レガン・ビスフォードは多分私が飛行を開始して秒で見つかるからな。  ほんとに、ほんとにほんとにそうだからな。  飛ぶぞ、飛ぶからな。ほんとに。  ……嘘だ、まだ飛ばん。まだ見つからないからな。  では今度こそ、ほんとに飛ぶぞ。  ほんとにほんとに飛ぶからな!
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