キース・ヴァレンタイン

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   結論を言おう。ああ今回は予想通りだ。見つからん。  飛び始めてかれこれもう数時間程度は経ったが見つからん。全く見つからん。レガンのレの字も見つからぬ。  はてさてどうしようか。リューシャにどの辺に飛ばした? とかナチュラルに聞く機会がほぼ無かったし、手がかりは0に等しい。  ならば!  ならばならばキース・ヴァレンタインよ。  手がかりを、見つければいいのではないか? ああそうだ、そうじゃないか。ハーピィの私だ、珍しがられるだろうからみんなが近寄ってきて私が「キラキラな騎士を知らなぁい?」と聞けば「はっハーピィ様ヴァレンタイン様キース様! キラキラな騎士ならば見たことがありますぞ! あちらの方へ……」みたいな事があるに違いない。なんだそうだよなんで今までそう思わなかったんだよ馬鹿かよ馬鹿だよ。  ということで私は近場の村に降りることにした。 「おおぉ、ハーピィだ! ハーピィが降りてきた!」 「村一番の男を連れてきなさい!」 「あっいやその私は男とか求めてない……」 「HURRY! HURRY!!」 「アイサァァァ!」  ……しまった。ハーピィだった。  ハーピィの私が降りてきたことによりどうやらこの村人達は私が子作りをしに来たとでも思ったらしい。複数の男をそれぞれのおばあちゃんやおじいちゃんやらが連れてきていた。 「さあハーピィ様、ようこそお越しくださいました。どうかどうか、我々との間の子をあなた方のお仲間に……」  なんだ、なんだここは。  ここはハーピィに寛容すぎないか? お前らなにハーピィ求めてんの? ばっかじゃねーの? モンスターだぞ? 「ち、違います! 私はそんなつもりではありません……!」  とりあえず全力赤面恥ずかしがり顔で言ってみた。
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