第1話・願掛けの豚カツ

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何だ此処は・・・ 驚きすぎて、声にならない。 恐る恐る立ち上がり、観覧車を見上げた。 他のアトラクションは動いていないのに、観覧車だけがゆっくりゆっくり周り続けている。 夜の遊園地にある観覧車に乗ると、星空レストランへ行ける その話が頭を過った。 「う、嘘だろ」 漸くそんな呟きが声になった。 雄一。 これに乗れば会えるのか? 気付けば俺は観覧車に乗り込んでいた。 そうして頂上に昇り着いた時、突然ドアが開いたかと思うと、空中である筈の目の前に大きな半透明の階段が現れた。 その階段はよく見るとキラキラと輝いており、小さな星が集まって出来ているのがわかった。 その階段を上った先に、お店があった。 【星空レストラン】 店のドアには、お洒落な字体で書かれた看板が掲げられていた。
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