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アイスティをひと口飲んで、混血児は笑った。
「ぼくは危険な賭けに勝った。でも、タツオだって負けていない。あれだけ粘れたのは作戦部だって想定外だったはずだ」
もうそんな上の評価などどうでもよかった。
「どうやったんだ?」
ジョージが氷をひとつ口にいれていう。
「ほとんどはタツオと同じだよ」
「あの行って戻る作戦か」
「そうだよ。最後の最後まで敵に持久戦だと信じこませて、粘りにねばった。それでぼくだけ自分の陣地に戻らずに、身体中にススキの穂を刺して待機していた」
「アンブッシュかあ……」
AMBUSHは待ち伏せである。
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