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目的の正午まで生き残ることも、訓練成績1位をとることもできなかったが、その夜タツオはチーム全員に神戸牛のステーキをおごった。士官食堂で一番高価なメニューである。
テルやクニはうまいうまいとすぐに平らげたが、タツオにはさしのはいったやわらなか牛肉の味がよくかわからなかった。サイコがタツオの表情を見て、ぼそりといった。
「気にすることはない」
テーブルには赤ワインの代わりに濃厚なグレープジュースのグラスが並んでいる。
「そんなこといわれても……」
あとはなにもいえなかった。戦闘で勝利を収めるのが指揮官の仕事だ。メンバーは全員命をかけて闘った。だが、自分の愚かな思いこみと作戦ミスで、勝利を収めることはできなかった。
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