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士官用食堂の隅にあるバーカウンターに席をとった。顔をあげるとチーム全員がいるテーブルが見える位置である。タツオはジンジャーエール、ジョージはストレートのアイスティを注文する。
「贅沢(ぜいたく)なものだね」
届いたグラスで乾杯するとジョージがいった。指先で紅茶に浮いた氷をくるくると回転させる。
「電力の使用制限で、夏でも氷なんて贅沢品なのに。進駐軍の内部では、氷も牛肉も」
ジョージはふたつ空席をおいて腰かける中年の大尉に目をやった。大都市では計画停電が当たり前の時代だった。
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