4/4
前へ
/15ページ
次へ
 だからそのためにこの神の手を持つ画家は存在するのかもしれない──そう思った。 「……それではフーノ・ティスロン。これで失礼する」 「ああ。気をつけて帰ってね」  画家の少年は作品の友を腕に抱き、漁師の男を見送る。  シアンは胸に宿した小さな幸福を忘れないようにと、キュッと胸元を握りしめた。 終わり
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加