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「陛下の命によりこの場は私、スヴェン・フォン・バイルシュミットが引き継ぐ!」
先程バイルシュミット卿(ダレン)がしていたように、風の魔法で民衆にも声が届いているようだ。
騒がしかった広場が静かになる。
「ダレン・フォン・バイルシュミット卿の負傷により、今すぐこの場を解散させる!今すぐ解散せよ!」
スヴェンがそう言うと
解散せよ!解散せよ!
と国兵、そしてダレン不在の今、スヴェンを主人とするバイルシュミットの兵士たちも市民を広場から追い出そうとする。
やはり、スヴェンに頼んで良かった。
「スヴェン、」
スヴェンが振り向く。
「早く行こう」
ジャンプするためにしゃがんでスヴェンの方をみると何かを考えているような顔でこちらを見ていた。
「まだやることある?」
「いや、」
なんだろ?
「お前は私が担いだ方が早い。」
あ、、、
うん、まぁそうなんだけど、ね、、、、
迷ってる暇も惜しい。
「じゃあ、そうしよう。」
私に近づくとスヴェンはしゃがんだ。
そうそう、いつも通り肩に担いで、、、
と思ったけど予想外にふわりと体が持ち上がる。
こ、これは、、、
お姫様だっこだ!!!!
私が散々文句言ったことをちゃんと気にしてくれてたようだ。
スヴェンの優しいとこはこういうとこなんだよな〜、、、
ってか、やばっ国民の目の前だ!
まるで私が指示してお姫様抱っこさせてるみたいじゃんか!破廉恥!!
顔がカッと熱くなる。
スヴェンを見上げたがそれと同時に彼は断頭台を蹴って風の魔法で宙へ飛んだ。
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