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「ダレン様は私にあなたを、」
「ノア!」
ふいにした私の後ろからの声。
あの透明の人だ。
バイルシュミット卿は急いで止めたが、
だけど、それだけで充分わかってしまった。
「何でですか?」
私がそう聞くとバイルシュミット卿は顔をゆがめた。
知られたくなかったようだ。
バイルシュミット卿は何かの疑いをかけていてノアさんを私に?
いや、それならバイルシュミット卿に不利になるような口出しをノアさんはしないはずだ。
じゃあ、
「私の護衛のために?」
「まぁ、、、」
「私には優秀な臣下がついてますけど、自分を丸裸にするほどの理由がありましたか?」
「まあ、、、」
あるんかい、、、
「バイルシュミット卿が襲われた件と関係ありますか?」
「ない。」
「じゃあ、、、バイルシュミット卿は私を守ってくれていたっていう認識でいいですか?」
「あなたのためではない。私のためだ。」
よくある台詞だな、、、と思いながら心境複雑になる。
つまり、バイルシュミット卿が傷ついたのは私のせいなのだ。
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