25.永遠の密約 ★ 【最終話】

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 色めいたナージュの呟きに、テンゲルは、「うっ」と抑えたような声を漏らす。暗がりの中でテンゲルの下肢はほとんど見えなかったが、熱く滾っているだろうことは予想できた。 「テンゲルさまのが、欲しい……」  荒く上下する胸に手を置いて、ナージュはテンゲルに懇願する。テンゲルは熱い息を吐き出しながら、ナージュの唇を再び奪った。 「んふっ……ふっ」  激しい口づけの合間に、鼻から抜けるような呼吸を繰り返していると、突然蜜口に熱いものが押し当てられる。それはナージュの陰部を何度も擦り上げ、先端から溢れている粘液が音を立てながら擦りつけられると、さらに滑りがよくなっていった。  入れて欲しいけれど、擦りつけられる感覚が気持ち良すぎて涙が溢れる。ずっとそうしていて欲しいような、けれど決定的な刺激が欲しいような、複雑な気持ちのまま、ナージュは「テンゲルさまっ!」と愛しい名を小さく叫ぶ。  その瞬間、ずぐり、と大きな肉棒がナージュを一気に貫いた。 「うぐっ……」 「あぁん!!」  思わず溢れた甘い叫びと共に、頭上で堪えるように漏れた低い吐息に、ナージュは鳥肌を立てた。目を凝らして見上げるとテンゲルが苦しそうに眉根を寄せて、歯軋りしている。ゆらり、と自然に揺れてしまう腰を焦ったように押さえつけ、テンゲルは額に汗を浮かべた。 「だめだ! ……あぁ……良すぎて飛びそうだ……っ」
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