25.永遠の密約 ★ 【最終話】

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 そこからのテンゲルは、まるで野獣のようだった。ナージュの動きを一切封じるように押さえつけて、腰を激しく揺らし深い所を穿つ。自分が中にいることを確認するように、ナージュの薄い腹を上から手で押さえながら、ぎりぎりまで抜いては突き入れる動きを何度も繰り返した。  広い部屋の中で、二人分の喘ぎ声と艶かしい水音、そして寝台がぎしぎしと立てる音が響き渡る。時折互いの名が呼ばれ、口づけが交わされる淫らな音が続いた。 「テンゲルさま、テンゲルさまっ……」 「あぁ……ナージュ、そんなに、締めつけるな……!」 「……そんなの、むり、むりっ……」 「……くっ! お前はっ!」  テンゲルはナージュの脚をぐぐっと広げ、その中央に逞しい腰を押し付けた。上から押し込むように打ちつけると、ナージュはいやいやと首を振る。あまりの快感に、意識がどこかへいってしまいそうになった。一番奥を暴くように、テンゲルの剛直が貫いていく。最奥をグリグリっと穿つと、ナージュは鋭く悲鳴を上げて、テンゲルの身体にしがみついた。 「ああぁぁっ!」  激しい絶頂と共に、ナージュの膣内が痙攣した。それは何度も続き、テンゲルをぎゅっと締め付けていく。テンゲルは快感をやり過ごそうと腹に力を入れたが、精を搾り取ろうとするナージュの胎内の蠢きが、テンゲルをさらに昂ぶらせた。 「……うぅっ! 出すぞ、ナージュ…!」 「……き、て……っ」  快感に震えているナージュの中から一瞬ぎりぎりまで引き抜き、そして最奥まで再び刺し貫いた瞬間、テンゲルは自身を解放して精を吐き出していく。ナージュが力を失ったようにくたりとするのを抱きしめて、テンゲルは最後の一滴までナージュに注ぎ入れ、深く甘い息を長く吐き出した。
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