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ナージュは身体の成長が早く、王立学舎に入る7歳のころには同年代の誰よりも背が高く、スラリとした体格となり周囲の目を引いた。
周りの女の子たちが可愛らしい洋服を着る中、ナージュはいつも控えめな色のパンツスタイルだったので、学舎ではどうしても浮いてしまっていた。
自分に可愛らしい服が似合わないことをナージュはよく知っていたし、髪型も高い位置でくくるポニーテールがお決まりで、しかもそれが良く似合っている。
その年にはもう、立派なコンプレックスの塊となっていたのだが、周囲はナージュが好き好んで男の子っぽい格好をしていると思い込んでいたから、父や母も何も言わなくなっていた。
その辺りにいる男の子よりもよっぽど凛々しく聡明なナージュは、ごく自然に学舎内で「ある意味」人気者となっていった。
でも本当は可愛いものが大好きだったのだ。
だが、それを誰に言うこともできないまま、ひらひらしたフリルのついたスカートやレースの付いたワンピースに憧れる気持ちは、ナージュの心の奥底にそっとしまわれ、鍵がかけられた。
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