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ベットの上
再開してすぐに透が連れてこられたのは、大きな城の一室だった。
そのベットの上に透は寝かせられて、そのままセフィルにキスをされる。
「んんっ」
小さく透は呻いた。けれど、そのキスは唇が触れただけですぐに離される。
それが物足りなくて、透はセフィルを見上げた。
そんな様子にセフィルも気づいて微笑み、
「どうして? 俺にもっとして欲しいのか?」
「うぐ……知らない」
そんなそっぽを向いてしまう透に、セフィルは小さく微笑んで、
「会いたかったよ、透。透は、どうだった?」
「……会いたくて堪らなかった。セフィルは、もうこっちの事は大丈夫なの?」
「大丈夫というか、やる事は一杯あるが透達の世界にいけることが分ったので、兄さんと一緒に仕事を放り出して透達の世界に行く事にしたんだ」
「そうなんだ……そういえば兄さんの部屋でがたごと音が……は! 確か、ウェザーさん、当真兄さんを東の離宮に閉じ込めようとしているんじゃ……」
「何で透がそんな事を知っているんだ?」
「山田祐樹に聞いた! 助けに行かないと……」
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