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    「おい、調子はどうだ、ガイズ?」  『問題ないよ、アキラの旦那。』  「い、いや、ちょっと、待て待て!!」  『何か問題でも。』  「問題大アリだぜ、何だよ、その旦那ってのは?」  『その方が、フランクかと。』  「フランクって、お前ねぇ・・・」  アキラと呼ばれた男は、頭をかかえると、すぐに  目の前のディスプレイを見つめた。  画面一面に砂漠模様の中、右下に小窓が1つ。  その小窓に、波形が、ほんの少し波打っている。  スペクトラムアナライザという奴だ。通称【スペアナ】  目でみえる音の波といったところだ。    『何がいけなかったんでしょうか。』    ガイズの音声と同時に波形が大きく波打つ。  そう、ガイズの声は、ディスプレイ内から発せられていた。  正確には、【ライド・ポーン】に組み込まれたAIの、  考えた思考データを、音声データとして出していたわけだが。  「それを、自分で考えるのが、人間らしさに近づく第一歩なんだよ!」    
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