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「いいか、ガイズ、俺の好きな色は赤だ」
『キオクシマシタ。』
「好きな言葉は一期一会だ」
『記憶シマシタ。』
「好きな動物は猫だ」
『記憶しました。猫ですね。』
「好きな食べ物は、ステーキと寿司だ」
『記憶しましたが、好きなものが2つとは、本当に好きと言えますかね。』
ガイズは、アキラからの入力情報を得て、
めまぐるしく進化をとげていった。
アキラとしても、目の前で話す相手は、もはや暇つぶしの相手ではなく、
よき相棒か友人とさえ思えた。
「ガイズ、俺たちの関係性はなんだと思う?」
アキラが、ガイズに唐突になげかける。
『難しい質問ですね。』
「何がそんなに難しいんだ?」
『状況によって、私の立場が変化するからです。』
「変化?変化って?」
『例えば、今が戦場化であれば、私はアキラにとってのナビゲーターですが、
平常時には、パートナーのように会話します。ですから』
「ですからじゃね~って!」
アキラはガイズの言葉をさえぎった。
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