2/3
前へ
/15ページ
次へ
   「いいか、ガイズ、俺の好きな色は赤だ」  『キオクシマシタ。』  「好きな言葉は一期一会だ」  『記憶シマシタ。』  「好きな動物は猫だ」  『記憶しました。猫ですね。』  「好きな食べ物は、ステーキと寿司だ」  『記憶しましたが、好きなものが2つとは、本当に好きと言えますかね。』  ガイズは、アキラからの入力情報を得て、  めまぐるしく進化をとげていった。  アキラとしても、目の前で話す相手は、もはや暇つぶしの相手ではなく、  よき相棒か友人とさえ思えた。  「ガイズ、俺たちの関係性はなんだと思う?」  アキラが、ガイズに唐突になげかける。  『難しい質問ですね。』  「何がそんなに難しいんだ?」  『状況によって、私の立場が変化するからです。』  「変化?変化って?」  『例えば、今が戦場化であれば、私はアキラにとってのナビゲーターですが、   平常時には、パートナーのように会話します。ですから』  「ですからじゃね~って!」  アキラはガイズの言葉をさえぎった。  
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加