5-2

17/28
前へ
/38ページ
次へ
爆風に飛ばされて、黎は奇跡的に軽症で 済んだが、浩也は運悪く割れたガラスが 降り注ぐ場所に倒れ、多くがズボンを突き 破って足に刺さった。細かいガラス片が あまりに多く刺さった為、取り切れるか 予断を許さない状態だったのだ。例え すべてを取り除けても縫合する場所が 多過ぎる。ベテランの外科医も唸った。 だが、ガラス片が体内深く入り込んで いないことが幸いして、手作業で取り除く ことが可能だった。 それでも二十針以上縫った浩也の足は 傷と傷の間隔が狭い。その為、少しの 刺激で容易に傷口が広がってしまう。 加えてアルコール性脂肪肝が発見された。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

75人が本棚に入れています
本棚に追加