田舎町の、

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田舎町の、

* * * インターネットさえ繋がっていれば、何処にいても仕事ができるとゆう仕事にありついた僕は、電車の終着駅である小ぢんまりとした町に引っ越した。 過疎化が始まっていたその町は住民の数もたいして多く無く、都会の暮らしに少し疲れていた僕には、もってこいな町だった。 駅の前には小さな商店街はあるが、スーパーもコンビニも無い。 そんな田舎町の片隅に、古い木造建ての小さな家を借りた。  付き合っている彼女には、散々文句を言われたが、『別れるつもりはないし、いつでも遊びに来て欲しい。』と言って合鍵を渡すと、彼女は少し嬉しそうに笑う。 「今から行くなんて、予告電話せーへんで。 もし別の女がおったら、めちゃ怒るからなぁ、血の雨が降るかもしれへんで!」 「そんな事、考えてないよ。 たんに、のんびり暮らしたいだけだから。」 そして、僕は街を出た。
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