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「は、はい……どうぞ……」
「おう、サンキュ」
水の入ったグラスを渡すと、伊織くんは一気に全部飲み干した。よほど喉が乾いてたみたいだ。
伊織くんがうちのリビングのソファに座っている。さっきまで僕、ひとりぼっちだったのに。
「なあ、聖人。プレゼントさ、まだ見てねえんだ。開けてみてもいい?」
「えっ? ぼ、僕の目の前で?」
出来れば僕のいないところで見てほしかった。でも僕の戸惑いなんててんで無視。ご機嫌そうに鼻歌まじりで、伊織くんは包装紙を解いていく。僕は恥ずかしくて、ソファに体育座りで顔を隠した。
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