僕の密かな願いごと -my secret wish-

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※ ※ ※  それから数日後。  就寝前の僕は、ベッドに寝転がって、今日購入したあるものを眺めては、にやにやしていた。  夕方、近所のアウトレットモールで、伊織くんへのクリスマスプレゼントを買った。悩み抜いてようやく選んだ品は、ネックウォーマー。  受験を控えた伊織くん。風邪予防に、首元を温めるのが一番。色はグレーにした。これを首に巻いた伊織くんは、絶対にかっこいいはず。早く渡したいな。  そんなことを考えながら、僕はうとうとと寝入ってしまった。しばらくして、ケータイ電話の着信音に眠りを妨げられたけど、すぐには動けなくて、何コール鳴ったか分からない。寝ぼけまなこで着信画面を見たら「伊織くん」と表示されてるものだから、僕は慌てて通話ボタンを押した。
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