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『いや……』
『…そなたにとてもよく似合っている。恐がらなくていい、今、気持ちよくしてやるからね』
『いやあ――……!』
王は手を動かして、ピンをそっと上下に抜き挿しする。金属の細い管が尿道の内部をこする。慣れない痛みはしかし、時間をかけられるといつしか壮絶な快感に変わってゆき――。
『あっあっ……あああ……っ』
ナシェルは枕を下に敷きだらしなく脚を開いて、こわごわ王の手技を見つめる。――こんなに気持ちいいなんて……どうかしてる。
王の観察するような視線を受けて、羞恥にますます昂る。王はナシェルが尿道への責めに快感を覚えはじめたことを悟って、微笑む。
王は反対の手でナシェルの尻を割り、後孔にも指を侵入させ、前と後ろの小さな孔を同時に責め立て始める。
理性を飛ばし腰をくねらせて啼き善がるナシェルに、王はことさら優しく吹き込む。
『嬉しいのだね? 前も後ろもこんなにヒクつかせて。ピンもほら、こんなに挿入った……。我慢せずいつでも達してもいいよ……』
『ふっ……ぁん、』
ナシェルは食い破るように押し入ってくる王の指を、嬉々としてうしろの肉襞で食む。王の指が鉤なりに曲がり、中で前立腺を擦り上げてくる。そこはもう随分と前から、王の指を気持ちいいと感じるように充分開発されてきた。
絶頂感が駆け上ってくるが、瑠璃色の蝶がナシェルの尿道を塞ぎ射精を妨げる。
『やっあああ……、だめ――ぇ……――父上っ………!……っぁああう……っ!』
――全身をびくびくはねさせて、ナシェルは絶頂する。精液は出ない。
寝台の上にざわざわと黒髪が乱れ、広がる。
王は、射精なしで絶頂したナシェルをいとおしげにじっくりと観察している。
埋没させた指で、なおもしつこくナシェルの前立腺を蕩かせる。
『はぁあああ……ふぁ……やだぁ……またイくぅ――!』
『たくさんイッていいよ、ナシェル……こうやって白いのが出ないと、続けてイけるんだ。
何回いけるか数えてみよう。今のが一回だ』
『あんっ……あぅう……ッ!』
びくん、びくん。
『二回目だね?……可愛いよ、ナシェル……』
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