第一話 お隣さん

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 家と学校を往復するだけの日々を続けている事に、飽き飽きし始めている自分に気付いたのはいつだったか。  現状に不満もなければ、満足することもない毎日がつまらなかった。 そんな自分は、果てしなくつまらない人間のようにも感じていた。  別段、学校や家で悩みを抱えているわけでもなく、ただただ同じ様な日常を送り続けることが嫌だったんだと思う。  あれは確かいつものように、家までの道を歩いている時だった。  大きく立派な門から、人がひょっこり顔を出し、外に出てきた。 「……あっ」  気付けば私はとっさに声を出していたらしい。  ずっと気になっていた家の持ち主の突然の登場に、自分でも思わず出てしまったその声に後悔すらした。
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