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そして基本的に美形しかいないらしいので、そういうキャラが割り振られるのだろうと陽太は楽しみにしていた。
ここの所、可愛い女の子がいるなと思うと何故が幼馴染な明の彼女になっているのを度々目撃したから、というのもある。
「しかも最近何だか、明が僕に意地悪だし。しかもこの前なんて……女の子にやる様な壁ドンを僕にするし」
夕暮れの人気のない大学の廊下で、陽太は何処か思いつめた様な顔の明が壁に向かって陽太を逃げられないように腕に閉じ込める様にして、
「陽太は何も分かっていないな。全然」
怒った様に陽太に言ったのだ。
けれど陽太にしてみれば何で怒られているのかが分からない。
そんな陽太に明は深々と溜息をつき去っていったのだ。
「きちんと言葉で言ってくれないと、分からないよ」
幼馴染だからと言っても、最近特に明がなにを考えているのかが分からない。
美形で女の子にもてて勉強も出来てと、陽太がコンプレックスを刺激されっぱなしな事くらいだ。
だから陽太は思う。
何で明は僕と一緒にいるんだろう?
何で僕は明と一緒にいるんだろう?
最近特に意地悪になってきた明を陽太は避け続けてしまっている。
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