96人が本棚に入れています
本棚に追加
本当ならこのゲームも、抽選に当たったら一緒にやろうと陽太は言っていたのだ。
でも陽太は明にこのゲームが当たった事を一言も告げていない。
「……考えていたら何となく暗くなってきちゃったし、深く考えずに楽しもう。おうー!」
そう陽太は自分に言い聞かせて、ゲームにアクセスする。
きっとエロ的な意味で楽しい世界が陽太の前に広がっているはずなのだから!
だが、陽太のそんな幸せは、一瞬にしてぶち壊される事となる。
---------------------------------
「男女別?」
「ハイ、オタガイイセイニユメヲモッテイルタメ、ダンジョヲワケルコトトナリマシタ」
「……でも、女性キャラはいるんだよね?」
「ハイ、イマス」
機械的な声音で、壷の様なものが陽太に説明していた。
他には試作版なので制限があるらしい事や、その関係で今回は現実世界に似た容姿になると説明を受けた。
「帰る」
「エ? ログアウトデキマセンヨ? タイマーソウチモコンカイニカギリ、トクベツニジカンガノビテイマスシ」
「聞いてないよ! 何だそれ!」
「ホームページト、セツメイショ、ハジメノコトワリガキニカカレテオリマス」
説明書を読まずに、陽太はこのゲームを起動させた。
そんな自分のうかつさを呪った。
最初のコメントを投稿しよう!