見つめられたい

１

「ほんとに来るの？」

目の前にいる3人が信じられなくて　ボソッと言うと　柴田君が

「迷惑？」

と首を傾げる

「め、迷惑なんて……」

俯きがちな顔から目だけを　上向きにして　チラリと四宮くんを見る

実は四宮くんの事は高校の時から知っていた　

高校の部活で　僕もテニスをやっていたんだ　もちろんレギュラーなんかなれないから　いつも応援ばかりだったけど　他校で人気の四宮くんは有名だった

1度だけ　四宮くんと試合もしたことがある　６対０で負けたけど　試合が終わって　握手の時　「ありがとうございました」って笑ってくれたんだ

「いいじゃん　久しぶりの再会ってことで」

「え？」

柴田君の言葉を繰り返す　「久しぶり……」