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けれどそこで、ふっと糸が切れた人形のように倒れこんでしまう。
「ほんの少し精神に手を加えてみたよ。王族だから魔力は強いみたいだね、ふふ」
「ルイス、悪役のような台詞はあまり良くないのでは?」
「だって楽しいし。あ、そうそう、ここにいる奴ら全員は処理をして、後はこいつらの残党がいるからそこに僕は囚われているんだ。途中、エリアスを拾っていってくれると嬉しいな」
「……エリアスに怪我をして欲しくはないから保護するか?」
「うーん、僕が目の前で攫われちゃったからさ。ほら、王子様とうちの孤児院の子、二人だけを攫われると困るし」
「その子供達の保護も兼ねて、か。それで状況はどうなっている?」
「ま、待ってよ。変なのが邪魔してきたから……」
そして僕は幾つかの条件を見ていき、うむと頷いて、
「エリアスに僕が人形だとバレるとこじれて困るから、早い内に僕は、人形に戻ってあの子達に回収してもらうよ」
そうオルヴァに伝えたのだった。
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