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お酒は好きだ。強くはないが。たまに居酒屋に行き、普通は二杯、多くて三杯。
そんな飲み方の私に妻は我慢させたくなかったようだが、私に後悔はない。
可愛い娘の顔を見ることが出来たのだから。
妻は出産してから、私と娘を連れドライブへとよく出掛けた。
桜の名所だったり、小さな公園だったり、かなり長い滑り台のある公園だったり。
そんなドライブの最中、私は私の肩に頭を乗せて眠る娘を抱き締め幸せだった。
嫁はにこにこと私を眺め、「もう飲んでいいんだよ?」と言ってきた。
「いいよ。別に困らないから」
嫁は食い下がる。
「あなた、この街に来てから何も贅沢してないんだから。行きたいお店ないの?」
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