ルイス視点

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「ぼ、僕は悪くない。だ、だって二人が幸せになったり安全なように、友達だから、ずっと……」 「だが俺達の気持ちを分かっていてあんな風な言動をしていたんだろう? ……恋に狂った雄がどんな行動をとるのか全く分からなかったのか?」  エリアスがそう言って、オルヴァと共に笑う。  そしてオルヴァが、 「ありとあらゆる恥辱を、ルイスに与えてもいいかもしれないな」 「! い、嫌だ!」 「ではもう少し素直になる事だ。我々の機嫌を損ねないようにね」  オルヴァはやはり変態だった。  そう僕が更に確信を深めていると、そこで僕はエリアスにキスをされる。  舌が入ってからめ捕られるキス。  深いキスはぴちゃぴちゃと唾液の絡まる音がしてとても卑猥だが心地が良い。  多分相手がエリアスだからそこまで嫌ではないのだと思う。  そう思っている所で唇が放されて、今度はオルヴァに後ろを振り向かされて唇を重ねられた。  僕はエリアスが好きだったのに、気付けばオルヴァにされても嫌悪感が生じない。  入り込んでくる舌の熱さも、僕には心地よさすらある。  ど、どうしよう、二人共にされても大丈夫な感じになっている。  そんな焦り、困惑する僕だけれど、そこで唇を放したオルヴァが、 「どうやらルイスは、私とエリアス、どちらにキスされても気持ち良さそうだ」 「淫乱だな、ルイスは」  そうエリアスと話して楽しそうに笑う。  それに僕はむっとして、 「誰が淫乱だ、二人にキスされて、僕が嫌じゃなかっただけじゃないか!」  怒ったように言い返す。  と、エリアスとオルヴァが顔を見合わせて、次におかしそうに笑う。  そんな変な事は言ったつもりがないのにと僕が思っていると、 「まったく、ルイスには敵わない」 「そうだな、私もそう思う」
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